できれば払いたくないのが税金というものです。しかし本当に払わないとなると脱税という犯罪になります。脱税するとその後恐ろしい末路をたどると言われています。
今回は税金を取り締まる組織、税金を支払わないとどうなるのかを調査しました。
目次
税金の親玉、国税庁
私達が支払う税金の徴収や滞納者に対する調査・差し押さえ等を取り仕切っている税金の親玉が国税庁です。「税金を取る」という性質上嫌われることも多いですが、彼らが税金をきっちり取り締まってくれているからこそ、この国が成り立っているのです。
そして国税庁の手足として、未納や滞納などの、税金の最前線で戦う人たちが以下に紹介する国税官たちです。
国税調査官(通称:ゴンベン)
納税義務者である個人や会社等を訪れて、適正な申告が行われているかどうかの調査・検査を行うとともに、申告に関する指導などを行うのが国税調査官です。
別名:ゴンベンと呼ばれています。調査官の「調」の字の部首がゴンベンだからです。
でたらめな確定申告や納税を行っていると「税務調査」と称してやってきて質問攻めにして嘘を暴きます。彼らは税金のプロですから言い逃れはできません。多くの場合、預金や財産の移動は全て彼らに筒抜けですので、下手な嘘はつくだけ無駄です。
国税査察官(通称:マルサ)
裁判官から許可状を得て、悪質な脱税者に対して捜索・差押等の強制調査を行い、刑事罰を求めるため告発するのが国税査察官です。
別名:マルサと呼ばれ、脱税を行う不逞の輩を取り締まるべく毎日目を光らせています。強制調査権限をもつ特殊部隊であり、国税最後の砦と言われています。
裁判所から強制調査令状をもらっているため、居留守を使おうが強制的に警察官を立ち会わせて調査に入ります。その仕事ぶりは恐ろしいの一言です。
国税徴収官(通称:ギョウニン)
時に「マルサより恐ろしい」と言われるのが国税徴収官です。国税徴収官の仕事は、本来納めるべき税金が滞納されている場合、滞納者の資産や職業、家族構成などを調べた上で法律に基づいて納税を催促することです。
徴収の「徴」がぎょうにんべんなので、ギョウニンと呼ばれています。頭に「特別」という文字がつく特別国税徴収官もいます。これを略してトッカン(特官)といい、特に悪質な案件を扱います。
国税徴収官にはマルサにはない強い権限が与えられています。例えば、マルサは強制捜査のために裁判所の令状を必要としますが、国税徴収官は令状なしで強制捜査が可能です。
彼らは悪質な脱税者と戦うべく、強い権限が与えられているのです。
税金を払わなかったらどうなるの
高くて払いたくないのが税金です。なんとか払わずに済まそうと考えてしまうのは仕方のないことかもしれません。しかしだからといって本当に払わなったら一体どうなってしまうのでしょうか。
税金を滞納したときにたどる大まかな流れは以下の通りです。
- 督促状が送られてくる
- 催告書が送られてくる
- 差押予告書が送られてきて、財産を差し押さえられる
順に説明していきましょう。
督促状が送られてくる
税金を滞納してしまうと督促状(とくそくじょう)というものが送られてきます。督促状というのは「支払いの催促」もしくは「請求書」だと考えてよいでしょう。
支払いが滞って初期段階の督促状は、文面もそれほど厳しいものではなく、返済を促す文面となっています。単に支払いを忘れたなどの場合も多いからです。
督促状には以下のようなことが書かれています。
- 納付のお願い
- 滞納している税金の金額、及び延滞税の金額
- 納付期限
督促状に同封された納付書や、バーコード付きの督促ハガキを使えば、コンビニや銀行ですぐ支払うことができます。
この書類が送られてきた時点で支払えば、まだ助かります。しかし、この書類を無視して税金の支払いをせずにいると、次の書類「催告書」が届きます。
催告書が届く
督促状を無視し続けると、催告書(さいこくしょ)という書類が送られてきます。
催告書とは読んで字のごとく、税金の支払いを催告(請求)する文書のことです。文面もより厳しいものになり、文末に法的措置を取ることを示唆した文章が追加されるのが一般的です。文書の他にも電話や訪問により支払いを催促されます。
税金の支払いにも時効というものが存在しますが、催告書には時効のカウントをストップさせる効力があります。借金の存在を債務者に通知することによって、時効は一時的にストップするのです。したがって、実質的には税金が時効になることはあり得ません。
催告書が届いてしまったら、速やかに催告書に記載されている連絡先と連絡を取りましょう。行うべき行動は、基本的に督促状の場合と同じと考えて問題ありません。しっかり担当者に事情を説明し、これからの返済計画を立てましょう。
催告書が届いたら、法的措置までの秒読み段階です。まだ大丈夫などと安易に考えずに、届いたその日、遅くても翌日には連絡を取ることをおすすめします。可能であれば、少額でもいいのですぐに支払うことです。
催告書が届いてもなお税金の支払いを無視し続けると、次の書類「差押予告書」が届きます。
差押予告書が送られ、財産を差し押さえられる
無視に無視を重ね続けると最終的には「差押予告書」という書類が送られてきます。差押予告書というのは読んで字のごとく、「財産を差し押さえて税金の支払いに充てますよ」ということを予告する文書です。
ここまで来るとほぼアウトです。強制的に財産を差し押さえられます。逃げきれはしません。税金は実質的に時効が存在しませんし、たとえ自己破産しても免責対象とはなりません。したがって、死にでもしない限り税金の支払いから逃れることはできないのです。
差し押さえられる財産というのは以下の通りです。差し押さえる際は、現金化しやすいものから順に差し押さえられます。
差し押さえられる財産
- 預金
- 給料
- 自動車や貴金属
- 生命保険
- 不動産
- 売掛金
差し押さえは非常に容赦のないものです。法的根拠をもって強制的に取り立てるので逃れる術はありません。事情説明もせず、支払おうともしなかった人が悪いのです。
ただし、電子レンジや冷蔵庫などの家電、服や靴などの「最低限の生活をするために必要なもの」まで差し押さえられることはありません。
そこまで差し押さえることは憲法第25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に違反するからです。
税金を滞納した人たちの末路
税金を滞納し続けるとどうなるのでしょうか。その些末がネット上にいくつか報告されています。自業自得感も否めませんが、よく読んで訓戒としましょう。
住民税と健康保険はマジで払ってないとヤ◯ザ来る
住民税無視してたら一年間給料差し押さえられて毎月3万5000円引かれた事がある
ちょっとでも自主納付の姿勢をみせれば差し押さえはない
ただし、誓約書を書かさせる
なので、一度でも分納が滞ると即差し押さえとなる場合がある(諸刃の剣)
それでも、電話連絡さえしておけば大丈夫
無視してほったらかしにするのが一番アカン
税金に時効はないからな
国家権力なめたらあかんで
お金しゃぶることに関しては一切妥協なしやでアイツら
今日差押で76万持ってかれたww
ヤクザかと思ったww
名〇屋市絶対に許さん
税金の徴収の権限って相当デカいからな
ガサ入れに裁判所の令状が必要なかったりとか警察より強い部分すらある
給与や売掛金の差押の前段階として職場や取引先に連絡入ることもあるからマジで気を付けるんやで~
税務署は鬼より怖いんやで
国民健康保険の滞納ってジェイソンばりに追いかけてくるよね
どんだけ必死やねん
払いたくても払えないんやぁって窓口に訴えに行けばちょっとずつ支払いかなんかで勘弁してもらえるやろ。ほったらかしが一番(アカン)
延滞金だけで20万近く払った俺が通りますよ
いつか必ず回収されるんだから早めに払っとけ
延滞金まるまる損するだけだ
自分の知り合いは住民税払ってなくて、督促状が来ても無視してた。
そして給料日に記帳へ行ったら、全て差し押さえられていた。
しかも2回も!
節税する方法
税金はいずれ支払わなければなりません。支払いを逃れる方法はありません。しかし、支払わなければいけない税金を減らすことはできます。
有効な節税法は以下の通りです。
有効な節税法
- ふるさと納税
- IDeCo(個人型確定拠出年金)
- NISA、積み立てNISA
- 所得控除
- 住宅ローン控除
- 医療費控除
- 生命保険料控除
- セルフメディケーション税制
- 地震保険料控除
一つでもピンとくるものがあるならば、是非節税のために行動してみることをお勧めします。税金は黙っている人からは容赦なく取りますが、取られまいと行動を起こす人には少なからず減税の道が残されているものなのです。
おまけ:税金とは
税金とはできれば払いたくないものです。何をしてもどこに行っても右を見ても左を見ても税金税金ばかりで鬱陶しいと思っているのはあなた一人ではないのです。
そんな税金に関して秀逸なコピペがあるので紹介しておきます。オチが非常に秀逸です。
税金とは
働いたら罰金 →所得税
買ったら罰金 →消費税
持ったら罰金 →固定資産税
住んだら罰金 →住民税
飲んだら罰金 →酒税
吸ったら罰金 →タバコ税
乗ったら罰金 →自動車税・ガソリン税
入ったら罰金 →入浴税
起業したら罰金 →法人税
死んだら罰金 →相続税
継いでも罰金 →相続税
上げたら罰金 →贈与税
貰っても罰金 →贈与税
生きてるだけで罰金 →住民税
若いと罰金 →年金
老けても罰金 →介護保険料
老いたら罰金 →後期高齢者
国を出たら罰金 →出国税
渡したら罰金 →譲渡益税
働かなかったら賞金 →生活保護