お金持ちになることを夢見ている人は数知れません。というより、お金持ちになりたくない人など居ないのではないでしょうか。いくらあっても困らないというのがお金というものです。
しかし、「お金持ちになりたい」「お金が欲しい」と思う人はたくさん居ても、「そもそもお金ってなんだろう」「どうやったらお金が手に入るのだろう」と考える人は少ないものです。
そこで今回はお金持ちになりたい人が知っておくべきことについて解説したいと思います。
目次
資産と負債
お金持ちになりたい人がまず知っておくべきことは「資産と負債の違い」です。これを知らなければどんなに頑張ったところでお金持ちにはなれません。逆に言えば、これさえ知っていればお金持ちルートに入れると言っても過言ではありません。
字面で見ると全く違いますが、意外とこれを区別できない人が大勢いるようです。多くの人がお金持ちになれないのはこの違いが分からないからだと言われています
大事なのは「それがどう違うのか、その違いが何をもたらすのか」という点です。ここをしっかり頭に叩き込んでおきましょう。
資産と負債の違いは簡単です。次のことを頭に入れておきましょう。
資産と負債の違い
資産・・・・あなたにお金をもたらすもの
負債・・・・あなたからお金を奪うもの
たったこれだけです。非常にシンプルで分かりやすい定義です。しかしこのことをはっきりと理解していない人があまりにも多すぎるので、大抵の人はお金持ちになれないでいるのです。
では、資産や負債とは具体的には何を指すのでしょうか。
資産の具体例
資産とは「あなたにお金をもたらすもの」です。例えるならば、
「金の卵を産むニワトリ」
「金のなる木」
「お金の湧きだす泉」
といったところでしょうか。「そんなものあるわけない」と思うかもしれません。しかし資産というものは実在します。実際、大多数のお金持ちはこれらの資産を手に入れることによってお金持ちになったのです。
では、資産とは何でしょうか。具体的には以下の通りです。
資産とは
- 企業の株式
- 土地
- 投資信託
- 賃貸用の不動産
- 国債・社債などの債券
- 特許
- 著作権
- 手形や借用証書
- その他、時間が経つにつれて価値が上昇するもの全て
いずれも「あなたにお金をもたらしてくれるもの」です。例えば、株式を保有していると定期的に「配当金」というものが口座に振り込まれてきます。賃貸用の不動産なら「家賃」があなたの口座に入金されます。
このように、「あなたが何もしなくても、ただ保有しているだけでお金が入ってくるもの」を資産と呼びます。まさに「金のなる木」と言えるでしょう。
負債の具体例
負債とは「あなたからお金を奪うもの」です。もちろん強盗のようにあなたの財布や金庫からお金を奪っていくわけではありませんが、イメージとしてはそれで間違っていません。
では、私達からお金を奪っていく「負債」とは具体的には何なのでしょうか。
負債とは
- 持ち家
- マイカー
- 宝くじ
- 借金
- 他人に貸し出していない土地・不動産
- 保険料
- 買ったのに使っていないもの
- 住宅ローン
- 奨学金、教育ローン
- その他、時間が経つにつれて価値が減少していくもの全て
いずれも「あなたからお金を奪っていくものです」
例えば、持ち家や土地は固定資産税によって定期的に必ず出費を強いられます。借金は利子をつけて払わなければなりません。マイカーや持ち家も一括で買えれば別ですが、大抵の場合、ローンを組んで返済することになります。
このように、「あなたが何もしなくても、ただ保有しているだけでお金を奪っていくもの」を負債と呼びます。
お金持ちはどちらを好むか?
では、お金持ちは資産と負債どちらを好むのでしょうか?
それは考えるまでもなく資産の方です。お金持ちは資産が大好きで、負債が大嫌いです。ただしそれは「ちょっと好き」とか「あんまり好きじゃない」とかのレベルではありません。
お金持ちは、尋常ならざる執着を持っていると言えるぐらい「資産」が大好きです。逆に、「負債」のことは蛇蝎のごとく忌み嫌っています。もちろん顔には出しませんが、お金持ちの行動にはそれが色濃く反映されています。
それは当然のことです。なぜなら、資産は自分をさらにお金持ちにするべくお金をもたらし続けますが、負債は大事なお金を平気で奪っていくからです。
消費と浪費と投資
お金持ちになるためにはお金の使い方の違い、すなわち消費・浪費・投資の違いについて知っておく必要があります。言葉は似ていますがいずれも似て非なるものです。
この違いを知らなければたとえどれだけ高収入でも手元にお金が残りません。親から運よく資産を相続したとしてもただ遺産を食いつぶすだけで終わってしまうでしょう。
消費というのは食事や光熱費など「生きていくために最低限必要な出費」のことです。お金持ちも貧乏人も同じ人ですから、こういった出費があるのは仕方なく、あまり差がつかない部分です。
では、投資と浪費はどう違うのでしょうか。その違いは簡単です。次のことを頭に入れておきましょう。
投資と浪費の違い
投資・・・・将来的にあなたに利益をもたらすための出費
浪費・・・・一時的な快楽をもたらすが、将来的には何の利益にもならない出費
これだけ読んでピンとくる人はお金持ちになる思考回路を持っている人と言えます。ただし読んでもあまりしっくりこない人もいるかもしれません。そこで、次の項では投資と浪費の具体例を見てみましょう。
投資の具体例
投資をもっと詳しく言うなら、「将来的に利益をもたらしてくれるものに対して自分のお金や時間、労力を支払うこと」と言えます。
では、投資というのは具体的にはどのような行動を指すのでしょうか。
投資とは
- 株や投資信託を購入する
- 土地や不動産を購入し、他人に貸し出す
- 読書等により、知識や知恵を蓄える
- 健康的な食事や生活習慣を心がける
- 体を鍛え、心身ともに健康な状態にする
- 外国語や業務に使うことを勉強する
投資とは基本的に、株や不動産を購入するなど、資産を手に入れるためにとる行動全般を指します。その他、読書によって新たな知見を蓄えていくことも今後の人生に利益をもたらすので自己投資と言えます。
また、健康に気を遣うのも大事な投資と言えるでしょう。なぜなら「体が資本」という言葉もある通り、何をするにしても体が健康であることが大切だからです。
浪費の具体例
浪費とは「一時的に快楽をもたらすが、将来的には利益をもたらさないもの」です。
では、浪費というのは具体的にはどのようなものでしょうか。
浪費とは
- お酒
- タバコ
- パチンコ、競馬等のギャンブル全般
- 宝くじ
- 買っても使わないものを買う
- 車
- ブランド品を買い漁る
浪費というのは「お金を出しても何の利益にもならないもの全般」と言えるでしょう。お酒やタバコはストレス解消になると言いつつ、実際はストレスの源になっています。
宝くじやギャンブルは
「愚者にのみ課せられる税金」
「馬鹿税」
「馬鹿であることに対する罰金」
と呼ばれる浪費の代表格です。ちなみに、お金持ちは宝くじを絶対に買わないことで有名です。お金持ちは賢いのです。
その他、買っても使わないものにお金をかけたり、意味もなくブランド品を買い漁るのも「将来的には何の利益にもならない」という点において、浪費と言えます。
お金持ちはどの行動をとるか?
お金持ちと貧乏人で差がつくのは投資と浪費の割合です。
お金持ちは行動のほとんどが「投資」によって貫かれています。徹底的に自分の利益になることを追い求め、自分の利益にならないことには見向きもしません。それどころか、浪費や浪費する人のことを忌み嫌っています。
無駄な飲み会やすぐに役に立たたなくなるもの、一時的な流行品には興味がありません。お金持ちやこれからお金持ちになるであろう人が興味を持つのは、「資産」や「生産性のある時間」なのです。負債や浪費など、自分にとってマイナスにしかならないものは大嫌いです。
資本家と労働者
この世界は資本主義社会です。土地やお金を持つ資本家が労働者を働かせることによって成り立っています。そしてその結果得られた利益の大部分は資本家のものとなり、残った余りを労働者たちで分け合います。
つまり建前を取っ払ってはっきり言ってしまえば、この世界は「持つものが持たざる者から搾取することによって成り立っている」ということができます。
会社で働いているサラリーマン、アルバイトをしている主婦や学生も所詮はみんな搾取される側の人間だということです。
資本家としての生き方
資本家は土地や資本を貸し出すことによってどんどん裕福になっていきます。労働者は労働した分しかお金を手に入れることができませんが、資本は貸し出している限り永遠に利益をもたらし続けます。
さらに資本というのは時間と共に増えていくという性質を持っています。例えば株式は配当金というものがもらえますが、この配当金をさらに投資に回すことによって利益が雪だるま式に増えていくのです。
労働者としての生き方
労働者は労働することによってしかお金を稼ぐことができません。労働時間、労力を切り売りすることでしか生きていけないということです。
労働者がより多くお金を稼ぐための方法は二つしかありません。それは「より長時間働く」か「出世・転職によって、より多くの給料をもらえるポジションにつく」です。
しかしいずれにしても労働者は所詮労働者です。あくまで働いた分しかお金を稼ぐことはできません。働いて得られた利益の大部分は上の人にピンハネされ、自分は残った余りしかもらうことができないのです。
お金持ちはどっちを選択するか?
当然のことながら大抵の場合、お金持ちというのは資本家ルートを選択しています。
資本家はお金や他人を自分のために働かせて、その成果をごっそり持っていきます。この世界は資本主義社会ですからそれは合法であり、何も咎められることではありません。
資本家と労働者の格差は広がり続ける
フランスの経済学者トマ・ピケティは、著書「21世紀の資本論」において、
「いつの時代でも資産の収益率(r)が所得の伸び(g)を上回っている」という事実を突き止めました。
つまり、「資本主義社会である限り資本家と労働者の格差は広がり続ける」という身も蓋もない事実が発覚してしまったのです。
トマ・ピケティが突き止めた事実
- 現代で世界的な経済格差が起きている原因は、資本家のお金が増えるスピード(1年で平均+4%)が、労働者の賃金が上がるスピード(1年で平均+1.5%)を大幅に上回っているから
- いつの時代でも資産の収益率(r)が所得の伸び(g)を上回っている。
つまり、常に「 r > g 」の式が成り立つ - 常に「r>g」の式が成り立つ以上、資本家と労働者の格差は広がり続けるだけ
- 労働者の賃金が上がることはほとんど考えられない
- お金を稼ぐ効率は労働よりも投資の方が圧倒的に上
この世は資本主義社会
この世は資本主義社会です。そして資本主義社会である以上「資本家は裕福になり、労働者は貧しくなる」という構図を崩すことはできません。
したがって、これからの世界はいかに労働者階級から抜け出して資本家の立場に転身できるかがお金持ちになるための重要ポイントとなってきます。