みんながなりたいと思っているお金持ち。お金持ちは何故お金持ちになり、どうやってお金持ちであり続けているのかを調べていると、「複利効果」というキーワードに行きつきます。
今回は、お金持ちが利用している反則級の技、複利について調査しました。
複利とは?
複利とは利子のつき方の一つです。利子のつき方には単利と複利の二種類があります。
単利とは、「常に元本に対して一定の利息がつくこと」を指します。
それに対して複利とは、「元本のみならず、利子についても利息がつくこと」を意味します。
例えば、100万円を持っていた時、単利10%で回した場合と複利10%で回した場合を計算してみましょう。
100万円を単利10%で回した場合
単利が10%ということは、常に元本100万円の10%、つまり10万円が利息としてつくわけです。したがって、その運用利回りは以下の通りです。
初年度・・・100万円
一年目・・・110万円
二年目・・・120万円
三年目・・・130万円
四年目・・・140万円
五年目・・・150万円
単利の計算法は非常に簡単で、元本の一定割合(上記の場合、100万円×10%=10万円)を元本につけ足していくだけです。
したがって、単利の一般式として次のように書けます。
金額=元本+(元本×単利×年数)
単利の場合、金額は年数に比例して一次関数的に増えていきます。
100万円を複利10%で回した場合
複利が10%ということは、元本100万円に対して10%の利子が付くだけでなく、その利子に対しても10%の利息が付きます。したがって、その運用利回りは以下の通りです。
初年度・・・100万円
1年目・・・110万円
2年目・・・121万円
3年目・・・133万円
4年目・・・146万円
5年目・・・161万円
複利の計算法も簡単で、前年度の金額に一定の利率をかけていくだけです。
したがって、複利の一般式として次のように書けます。
金額=元本×利率年数
上式を見れば分かりますが、複利の場合、金額は年数が経てば経つほど指数関数的に増えていきます。
恐るべき複利の力
天才科学者アインシュタインが残した言葉の一つに、
「人類最大の発見は、複利の考え方である」というのがあります。
複利は元本のみならず、利子にも利息がつきます。そして利子がさらなる利子を呼ぶことによって、いわゆる「雪だるま式」に増えていきます。
上記の画像は100万円を単利10%と複利10%で運用したときの比較画像です。
10年目までは大した差が見られませんが、15年目から差が広がり始め、30年目では大きな差となって表れています。もちろん、この差は広がり続けますので、40年、50年目は文字通り天と地ほどの差となって表れます。
何代にもわたって複利で財産を運用しているような一族の資産額はもはや天文学的数字になるでしょう。
複利の原理を簡単に理解できる、分かりやすいたとえ話があります。それが卵を産むガチョウの話です。
あなたは一匹のガチョウを飼っています。このガチョウは毎年1つの卵を産みます。
1.ガチョウが産んだ卵をすぐに料理して食べてしまうと、あなたは将来においても、毎年1つの卵しか手に入れることができません。(これを「単利」といいます)
2.ガチョウが産んだ卵を食べずに我慢して、その卵を孵化させます。
すると翌年、あなたが飼っているガチョウは2匹となり、あなたは翌年から毎年2つの卵を手に入れることができます。(ガチョウの成長に年月はかからないものとします)
入手した2つの卵を食べるのを我慢して、さらに孵化させると、翌年あなたは4匹のガチョウを飼うことになり、あなたが翌年から手に入れられる卵は4つになります。
「1つが2つに、2つが4つに、4つが8つに…」
資産が加速度的に増えるこの考え方が複利効果です。
このように、複利の効果は非常に強力です。その証拠として、相対性理論の提唱者アインシュタインと、総資産額一京円以上とも言われるロスチャイルド家のバロンは以下のような言葉を残しています。
宇宙で一番強い力は何かって?そりゃ金利の複利効果だよ
(アルバート・アインシュタイン)
世界の七不思議が何かは知らないけど、八番目の不思議は知ってるよ。金利の複利効果だ(バロン・ロスチャイルド)
複利の効果を最大限まで引き出す方法
ではこの複利の効果を最大限にまで引き出すためにはどうしたらよいのでしょうか。
複利の原理から考えると、以下の2つが挙げられます。
早くから始めて、できるだけ長い年数をかける
複利の計算式は以下で表されます。
総資産額=元本×利率年数
つまり、時間をかければかけるほど指数関数的に増大していくのが複利の特徴です。必要なのは時間だけですから、できるだけ早く若いうちに資産を複利で回し始めることが重要です。
他の人よりも10年早く始められれば、他の人の100倍の資産を手に入れるのも夢ではありません。大抵の人間は、定年になって退職金を受け取ってからようやく資産運用を考え始めますが、それでは遅すぎます。
60歳から退職金全額を複利で回し始めたところで、残りの寿命を考えればたかが知れています。複利の旨味を最大限に味わいたい人はできるだけ早く、なんなら今すぐ資産を複利で回し始めたほうが良いのです。
今お金持ちである人の多くは、ずっと昔に資産を複利で回し始めた人たちです。賢い人達は複利の効果に気づいており、もうすでに資産運用に取り掛かっているということです。
利率を1%でも上げる
上記の画像は元本100万円を複利5%、10%、15%、20%で運用したときの資産額の推移を比較したものです。
やはり10年目までは大した違いが見られませんが、15年目から違いが表れ始め、30年目には天と地ほどの差が表れています。30年目の資産額を見てみると、複利10%で回したときは2000万円以下ですが、複利20%で回した時は2億3千万円を超えています。
複利10%と複利20%は利率が2倍ですが、その結果得られる資産額は2倍どころが10倍以上です。
このように、複利の特徴は「年数が経てば経つほど利率の違いが強く効いてくる」という点です。たった数%なんかどうでもいいだろと思うのはお金に疎い人の言い分です。たった1%でも、その結果は大きく違ってくるのです。
したがって、ほんの数%でも高い利率で回しましょう。