象の足、死の灰・・・原発事故で見られる超危険な現象を解説

現在、放射性物質を核分裂させることによって得られるエネルギーを利用して電力を得る「原子力発電」によって多くの電力を供給しています。

しかし、1986年のチェルノブイリ原発事故や、2011年福島原発事故では数多くの犠牲者が出ました。その際、放射線による数多くの恐ろしい現象が起きたと報告されています。

今回は、原発事故のときによく見られる恐ろしい現象の数々を解説します。

死に至る美しい光「チェレンコフ光」

荷電粒子が物質を運動するときに、荷電粒子がその物質中の光速度よりも速い場合に出る青白い光のことをチェレンコフ光と言います。

東海村JCO臨界事故やチェルノブイリ原発事故では作業員から「青白い光を見た」との報告が挙がっていますが、これは原子炉内の核物質が臨界状態に達したときに見られるチェレンコフ光のことです。

つまり、青白い光を見たということは「目視できる距離で臨界状態の原子炉から大量の放射線を浴びた」ということなので、この青白い光を見た人は放射線被害によってすぐに死に至るという訳です。

このことから、ネット上では「見ただけで死ぬ光」と呼ばれています。青白くて美しい光ですが、できれば自分の目では一生見ないほうが幸せです。

即死レベルの放射線を出し続ける「象の足」

象の足とは、事故で制御を失った核燃料が高温によって溶けて、それがコンクリートなどと混ざって固まった物体のことです。

放射性物質の主成分は「プルトニウム」で、象の足の放射線量は80sv/h(1時間当たり80シーベルト)と言われています。これは「2分で致死量に達する」ほどの放射線レベルです。

一般的に「人間は7svを浴びると100%死亡する」と言われています(それ以下でも死亡する可能性は十分あります)。

つまり単純計算をすると、約6分浴びると確実に死亡するということです。常に致死レベルの高放射線を放ち続けているので誰も近づけず、手が付けられない代物です。

降り注ぐ放射性物質「死の灰」

原子炉が爆発すると、放射性物質が細かい粒子となって飛び散ります。この放射性物質の塵のことを「死の灰」と呼びます。

これが大気へと上昇し、気流に乗って世界各地に放射性物質が散布されます。やがて死の灰は地表へと降り注ぎ、植物や土をはじめとする大地全てを汚染します。こうした汚染が即時外部被曝をもたらします。

そして雨などによって地下水へ移動し、水を汚染します。その汚染水を摂取した生物や植物はもちろん、その植物を摂取した草食動物も汚染されます。そしてそれらを捕食する肉食動物にも汚染が広がります。

これらの放射性物質に汚染された動植物を食べることによって人間の体内にも高レベルの放射線が蓄積され、内部被曝をもたらします。連鎖的に汚染が広がるので、被害の拡大スピードが恐ろしく早いのが厄介です。

大量の放射線が漏れ出す最悪の事態「炉心溶融」

原発事故における最悪のシナリオが「炉心溶融」です。

炉心溶融とは、臨界状態を迎えた原子炉が核燃料の過熱によって溶けてしまう現象です。

原子炉は通常、水で満たされて、炉心にある燃料が過熱するのを防いでいます。しかし、何らかの要因による炉心の冷却が行われなくなると、核燃料が過熱して溶け出します。

これによって、原子炉内に閉じ込められていた凶悪な核燃料そのものや高レベル放射線が外部へと垂れ流されてしまうのです。

通常、原子炉が炉心溶融を起こすと「その辺り一帯は数百年の間、人が住めないレベル」にまで放射線汚染が広がります。

実際、チェルノブイリ原発や福島原発での事故では炉心溶融が起こり、その事故現場周辺は今でも人が住めない状況で、廃墟となっています。

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