誰でも一回はやったことがあるのがうっかりミス、ケアレスミスです。なくそうなくそうと思っていてもやってしまうのがミスというものです。
ミスは損をもたらすのでできる限りなくそうと誰でも思うものですが、人間は不完全な存在であるがゆえに完全にミスをなくすことはできません。
しかし、ミスを減らす方法ならば存在しますので、今回はケアレスミスをなくす方法についてまとめました。
指差し確認
ミスをなくす一番簡単で効果的な方法が「指差し確認」です。
一つ一つの事項を指差しして、「○○、良し!」と声に出して確認します。大げさで恥ずかしいかもしれませんが、ミスをなくすにはこれが一番効果的なのです。
指差し確認は鉄道員や航空パイロットなど、絶対にミスが許されない職業でよく目にする動作です。つまり、それだけミスをなくすために効果的だと既に実証されているということです。
彼らは一つのミスが遅延や人命に関わると知っているからこそ、絶対にミスをしないように一つ一つの動作を指差し確認するのです。
私達が普段やっている作業はパイロットや車掌ほどミスが絶対に許されないわけではないでしょうが、ミスをしたくないという人は彼らを見習って、必ず指差し確認するようにしましょう。
別に「指差し確認はパイロットや車掌しかしてはいけない動作である」などという決まりごとはないのですから。
チェックリストを作る
ミスを減らしたい人は多少面倒でもチェックリストを作っておきましょう。
そもそも、大抵のミスというのは頭の中であれこれ考えているうちに、確認すべき事項が頭の中から抜け落ちてしまうことによって発生します。
その結果が「頭では確認しなければ分かっていたのに確認し忘れた」ということになるのです。
そのため、多少面倒でもチェックリストを作っておきましょう。チェックリストを見ながら一つ一つ確認してチェックをつけていけば何を確認して何をまだ確認していないかが目で見てはっきり分かるようになります。
あと何を確認すればいいのかが見ればわかるので、心の余裕にもつながります。チェックリストを一つ一つ埋めていくことで視覚的にも「ちゃんと確認できている」という安心感にもつながります。
睡眠をとる
ケアレスミスを減らす一番王道な方法は「十分な睡眠をとること」です。
そもそも大抵の日本人は睡眠が足りていません。個人差もありますが、人間は基本的に一日8時間の睡眠を必要とします。
実は、人間は一日6時間以下の睡眠時間が2週間続くと二日間徹夜した状態と同じ状態になると言われています。しかも、疲れのあまり能力の低下に自分自身では気づけないのです。
ケアレスミスの多い人は「ただ単に寝不足が原因」というのも珍しくありません。
睡眠不足だと注意力・集中力が大きく削れてしまうので、睡眠不足それ自体がミスを誘発する原因になります。
さらに、睡眠不足だとイライラしやすくなったり短気になりやすくなるので、作業中に発生するストレスに我慢できなくなり作業の精度が落ちます。そしてそれがさらにストレスを生むという悪循環に陥ります。
こういったミスや悪循環を断ち切るための唯一の方法は言うまでもありません。十分な睡眠を取ればよいのです。
なお、睡眠時間についてですが、夜10時~夜中2時は睡眠のゴールデンタイムと呼ばれ、特に睡眠による回復効果が高い時間帯です。
ですので、睡眠不足を自覚している人はできれば夜9時には寝るようにしましょう。それが難しければ、せめて夜12時までには寝るようにしましょう。日をまたいで寝るようでは睡眠による回復効果はあまり期待できないからです。
ゆっくりと余裕をもってやる
うっかりミスを減らすためには、一つ一つの動作をゆっくりと余裕を持ってやることが大切です。
焦ってやると何事も仕損じるものです。ゆっくりやると時間がかかるだけのような気もしますが、「急がば回れ」の言葉通り、余裕をもって一つ一つ丁寧に片づけていった方がミスも少なくなり、かえって早く終わるものです。
ゆっくりやったり余裕をもってやることを無駄だと思う人もいますが、それは間違いです。焦ってやってもミスをしてしまえば、その分ミスの修正のために余計な手間と時間がかかってしまうのです。
つまり、余裕というのはいわば必要経費なのです。決して無駄ではなりません。
例えば、目的地に行くときに、カーナビに20分で着くと表示されているからといって集合時間の20分前に出発するのは危険だというのは誰でも分かるかと思います。
何事も予想外のことが発生する可能性があるのです。渋滞であったり、トイレに行きたくなったり、忘れ物を取りに帰らなければならなかったり、信号に多く捕まったりと様々な障害が考えられます。
早めに出発して時間的余裕を持っていれば、この程度のアクシデントは十分カバーできます。時間的余裕は心理的安心感を保証しますので、必要以上にイライラする必要もなくなります。
しかしこれが時間ギリギリで出発していると、常に「約束の時間に間に合うかな」と焦燥感に襲われます。その結果、信号や法定速度で走る善良な先行車にいちいちイライラする羽目になります。
そして時間に間に合わなそうだと思うと信号を無視したり、強引な車線変更や割り込みなどをするようになります。そして先を急ぐあまり、安全確認を怠って事故を起こすという最悪のミスを引き起こすのです。
このように、余裕のなさは焦りを生み、焦りがミスを誘発するのです。したがって、ミスを減らすためにはある程度の余裕は必要なのです。余裕を持つことは無駄ではなく必要経費だと思って、何事も余裕をもってやりましょう。
2回以上、2人以上で確認する
人間というのは完璧な存在ではありません。必ず何らかのミスをする生き物です。
したがって確認作業というのも一回では不十分なのです。重要な書類で二者以上の承認を必要とするのも、確認者を二人以上にすることによってミスの発見確率を増やすためなのです。
確認作業も一回よりも二回の方がミスを発見する確率が高まります。時間がなければ一回でも仕方ありませんが、できれば2回は確認するようにしましょう。
めんどくさいかもしれませんが、ミスをすれば確認作業以上に面倒くさいことになるのです。確認を徹底して事前にミスを見つけて修正できれば、結果的には楽なのです。