勉強でも仕事でも私達は何らかのことに集中しなければならないときが多々あります。そしてその集中力こそが成果を決める重要な要素となっています。
しかし大抵の人は集中力を高める方法や集中力低下を防ぐ方法を知らないがために集中が続かず、お粗末な結果に終わってしまうことも少なくありません。
そこで今回は集中力を高く維持するための方法について調べました。
目次
集中力を高める方法
集中力を高める方法は人それぞれあるかもしれませんが、多くの人にあてはまる普遍的な方法は以下の5つです。
一度に一つのことだけに取り組む
集中するためには「一度に一つのことだけに取り組む」というのが鉄則です。というのも、人間の脳は一度に複数のことに取り組めるようにはできていないからです。
そんなことを言うと「いや、一度に色んな事に集中して取り組んでいる人もいるじゃないか」と言う人もいるかもしれませんが、それは集中しているのではなく、無意識レベルでやれるほど慣れているだけです。
少なくとも、無意識でやれるほど熟練するまでは「一度に一つのことにのみ取り組む」というのが鉄則です。
こまめに休憩を取る
集中力を保つためには少なくとも1時間に1回は休憩を入れるのが大切です。なぜなら、一度に続く集中力は45分が限度だからです。
何時間も作業をしていると確実に集中力は落ちていきます。黙々と作業に集中しているようでも、実際は作業効率や注意力が落ちているものなのです。
自分では集中できているつもりでも、時間とともに集中力が落ちていくというのは既に医学的に証明されている事実なので、ぐったり疲れてしまう前にこまめに休憩を取りましょう。
一度外に出て新鮮な空気を吸いながらストレッチをすれば気分も爽快で、集中力も自然と戻ってきます。
姿勢を正す
意外と多くの人が姿勢の大切さに気付いていないようです。
多くの人が机に座って勉強や仕事に打ち込んでいますが、その時の姿勢が悪いと作業効率は著しく落ちます。
人は椅子に座るとき猫背になりやすいのですが、猫背になると心肺が圧迫されてしまいます。そのため、肺が十分な酸素を取り込めないようになるばかりか、心臓が十分に血液を送り出せなくなるので、全身が一種の酸欠状態に陥ります。
その結果、頭も体も十分な性能を発揮できなくなるのです。そうならないためにも常日頃から自分の姿勢に気を付けるのが重要です。
十分な睡眠をとる
集中力を発揮するためには十分な睡眠をとっておくのが大前提です。
人間にとって脳は四六時中働き続ける最重要器官です。常日頃から酷使され続ける脳は十分な睡眠時間を必要としているのです。
人間は6時間以下の睡眠が二週間続くと二日間徹夜したのと同じ状態にまでコンディションが落ち込みます。このような状態ではいかなる仕事にも勉強にも打ち込めません。
集中力を高めるため以外にも、十分な睡眠をとっておきましょう。
スマホを視界から遠ざける
現代社会における集中力を下げる悪魔のアイテムこそ「スマホ」です。
スマホは電話もネットもメールも何でもできる大変便利なアイテムです。もはや現代における必須ツールと言ってもいいかもしれません。
ただし、スマホはその便利さゆえ、ついつい触ってしまいがちです。作業中にちょっとだけのつもりでスマホを手に取ったら気づいたら10分、30分、1時間と時間が過ぎてしまっていたというのはよくある話です。
しかも、「たとえ触らなくても、手元にスマホがあるだけで人は集中力が落ちる」という報告もあります。
本当に作業に集中したいならスマホが視界に入らないように遠ざけておきましょう。
集中力減退を防ぐ方法
集中力を高めることも大切ですが、高まった集中力を落とさないことも大切です。では、集中力を落とさないためにはどういう方法があるかというと、以下の4つがあります。
マルチタスクはしない
いかにもテキパキ仕事をこなしているように見える、いわゆる「マルチタスク」。
色々な作業を並行して行っているといかにも集中しているように見えますが、実はマルチタスクは集中を妨げるということが既に分かっています。
前項でも述べましたが、人間は一度に一つのことしか集中できないということが既に明らかになっています。あれこれ作業を並行してやれていても、実は注意力は散漫になっているのです。
色々な作業を並行でやるよりも、一つのことを一つずつ片づけていく方が実は早く的確に作業を完了させられるのです。
例えば、音楽をしながら勉強したりしても、結局音楽も楽しめないし勉強内容も頭に入ってこないのがその証拠です。リラックスしながら勉強できるからいいじゃないかと思うかもしれませんが、勉強に集中できていないのなら意味がないのです。
マルチタスクに憧れる人もいるかもしれませんが、本気で打ち込みたい物事があるのならば、マルチタスクなどせず、その一つのみに打ち込むのが重要です。
選択肢を減らす
集中力を減らす敵は「選択肢」です。
脳は常日頃、様々な選択肢のうちから自分にとって最適なものを選び出すという作業を強いられています。
その作業は選択肢が多ければ多いほど強い負荷がかかります。たとえ何を着ていくか、昼に何を食べるか程度のことでも、脳には負荷がかかっているのです。
選択肢が多いと脳に迷いが生じ、その中から自分にとって最適なものを選び出す判断をするというのはあなたが思っている以上に精神力、集中力を消費してしまう行為なのです。
したがって、「普段の生活から不必要な選択肢を減らしていく」というのが集中力を高水準で維持するためのコツと言えます。
判断回数を減らす
判断しなきゃいけない回数が多ければ多いほど集中力が落ちていきます。
前項でも述べましたが、脳にとって、数ある選択肢の中から自分にとって最適なものを選び出す判断をするのは非常に大変な事なのです。
自分ではそんなに大変なことだとは思っていないかもしれませんが、判断を迫られる度に脳にはかなりの負荷がかかり、確実に集中力や注意力を落としていきます。
判断しなくていいように、事前にルールやルーティンを決めるなどして意識して判断する回数を減らしていきましょう。
断捨離して視界に入る物を減らす
視界に入るものが多ければ多いほど集中力が落ちていきます。
人間は外界の情報の8割を視界からとっていると言われていますが、視界に物が多ければ多いほどたくさんの情報が入ってくるので、それを処理するためには脳に膨大な負荷がかかってしまうのです。
たとえ取るに足らないようなものでも、視界に入るだけで脳は意識を奪われてしまうので「本当に集中していれば場所や環境なんて関係ない」というのは嘘です。場所が整っていないと人は集中できないのです。
そのため、集中力を高めるためにまずは自分の机を整理することから始めてみましょう。