航空機事故に見る事故の原因とそれを防ぐ方法4つ

かつて多数の死亡者を出した航空機事故。日本航空123事故やテリフェネ空港衝突事故などでは500人を超える死亡者を出し、史上最悪規模の事故として記録されています。

飛行機というのは最新の技術とシステムによって運用されており、事故を起こす確率は0.001%未満(10万回に1回事故が起きるか起きないか程度)という安全な乗り物ですが、それでも死亡事故は起こってしまうのです。

その裏側には人間のミスやアクシデントへの対応が適切ではなかったなどの原因があります。そこで今回は事故の裏側にある原因とそれを防ぐ方法について調べました。

事故を引き起こす要因

飛行機は安全のために最新の技術とシステムを使用しており、さらに飛行の前にも必ず点検・整備を行っています。その上数年に1回は飛行機を分解して部品の一つ一つまで念入りに点検し、少しでも問題のある部品は修理もしくは交換するという徹底ぶりです。

しかしそれでも事故は起こってしまうのです。その原因は以下の通りです。

人間のミス(ヒューマンエラー)

航空機というのは事故を起こさないために数多くのシステムが導入され、少しでも不具合や異常があればすぐに警報が鳴って危険を知らせる仕組みになっています。そのため、技術革新が進んだ現代において機械のエラーが原因の事故はほとんどありません。

それでもなお事故が起こってしまうのは、人間という存在自体がミスを生む原因だからです。

人間は機械のようにいつも同じように動作できるようには作られていません。人間は不確定要素の集合体のようなものであって、人によって全く違う動作をすることもありますし、同じ人間でもいつも同じ動作ができるわけではないのです。

その上、人間はいつもと違う事が起こるとパニックになって普段の正常な判断力を失ってしまうという性質があります。

機械であれば事前に決められたとおりに警報を鳴らし安全システムを作動させるという手順を踏むことができますが、人間にはそれができない場合があるのです。

ヒューマンエラーを引き起こす要因

  • 疲れや睡眠不足による消耗状態
  • 心配事や焦りなど、不安定な心理状態
  • 病気や酩酊など、正常な判断ができないような状態
  • 不慣れ、未経験、知識不足な作業
  • 事態を甘く見て、いい加減な判断を下すとき
 

事前の準備・整備不足

事前の準備や整備不足というのもよくある事故の原因です。

飛行機は安全に飛べるよう設計されており事故率が極めて低い安全な乗り物だと言いましたが、それは整備がきちんと行われていればの話です。

ほとんどの飛行機は適切な整備が行われているのですが、多くの場合、事故を起こす飛行機は事前の整備が不十分であったというのが事故調査委員会の報告で明らかにされています。

例えば、燃料が十分に積まれていなかったり、飛行機に付いた氷を完全に除去していなかったり、正常に動作していないエンジンで離陸しようとするなど、調べればすぐに分かる程度のことを見落としていることが事故の原因として挙げられます。

飛行機のように様々なシステムや部品が複雑に絡み合って作動している機械は、一つの不具合が致命的な故障につながります。過去には、たった一本の劣化した電源ケーブルによって機体が大破するほどの爆発を引き起こし多数の死者を出したこともあるのです。

つまり、ほんの一つの、ほんの少しの整備不足が重大な事故につながるということです。

安全意識の欠如

事故を起こす最も根源的な原因が「安全意識の欠如」です。

事故原因は機械の故障やヒューマンエラーや悪天候など様々なものがありますが、一番根幹にあるのは「人間が安全を軽視している」という事実です。

本来、乗り物において最も重視されるべき要素は「安全に目的に着くこと」のハズです。もちろん定期運航も大事ですが、時間厳守にこだわりすぎれば焦りを生み、焦りが致命的なミスを生むのです。

そもそも人間自体がミスの原因になるのですから、安全のための確認はいくらやってもやり過ぎにはならないのですが、人間というのは面倒を嫌う生き物ですから、慣れや適当な意識によって安全のための手順を踏まなくなるのです。

そしてそれがいつの日か事故につながるというわけです。

マニュアルの軽視

航空事故を専門に追跡する planecrashinfo.com が1950年から2004年までに起った民間航空事故2147件をもとに作った統計によると、事故を起こす原因で最も多いのが「パイロットの操縦ミス(全事故中37%)」となっています。

そしてその操縦ミスのほとんどが、会社のマニュアルや規定を無視して勝手な操作をしていることが原因だということが分かっています。

そもそもマニュアルや規定というのは過去の事故から学んだ教訓が詰まったいわば飛行機のバイブル(聖書)のようなものです。それに従って適切な操作さえすれば、飛行機はキチンと飛ぶことができるのです。

しかしそれをせず、マニュアルを軽視する一方で自分の判断を過信し、自分勝手な操作をしてしまうというのが人間の愚かさなのかもしれません。

事故を起こさないようするための方法

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それでは事故を起こさないためにはどのようにすればよいのでしょうか。航空機事故の数々から私達が引き出せる教訓は以下の通りになるでしょう。

自分の判断を過信せず、他人と連絡しあう

そもそも人間はミスをする生き物であり、人間自体が事故原因となり得るということを私達は知っておかなければなりません。

高度に訓練された熟練のパイロットでさえミスをします。実際、航空機事故の一番の原因はパイロットの操作ミスです。

そのため、いくら自分がその作業や仕事に熟知しているからといって自分の判断を過信するのは危険です。どんな人間でも必ずミスをするということを念頭に置いておきましょう。

少しでも不信なことがあれば自分一人で判断せず、他人と連絡しあうことによって正しい判断を下す確率を少しでも高めることが重要です。

マニュアルや規定を厳守する

マニュアルというのは過去の事例から学んだ教訓を織り込んだバイブルのようなものです。したがって、特別な事情がない限りはマニュアル通りに対処するというのが大抵の場合において最適と言えます。

マニュアル通りにしか動けない人間をマニュアル人間と揶揄する向きもありますが、マニュアルを軽視して勝手な判断をするような人よりはずっとマシです。

確かにマニュアルというのは完璧なものではなく、時にはマニュアルから外れた行為をするのが正しい場合もあります。しかしそれはあくまで一部の例外であって、大抵の場合はマニュアル通りにするのが正しいのです。

それにもしマニュアル通りにするのが正しくないということが分かったのならば、マニュアルを書き換えれば良いだけの話であって、マニュアルを軽視していい理由にはなりません。

ほんの小さな異常も見逃さず報告する

事故を防ぐためにはほんの小さな異常も見逃さないことが大切です。

大抵の場合、事故というのはいきなり何の前触れもなく突発的に発生するものではありません。事故というのはそれが起こる前触れのようなもの、つまり小さな異常から始まるものなのです。

「その小さな異常の時点で気づいて対処さえしていれば重大な事故が防げたのに」という事故は過去に何度もあります。

小さな異常や不具合が重大な事故に発展する前に対処するというのは、もはや鉄則と言えるでしょう。

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安全確認を徹底する

事前の整備点検から出発前の点検、離陸してから飛行中に至るまで安全のための確認をするチャンスはいくらでもあります。

それでもなお安全確認を怠ってしまう人間の怠惰さが事故の原因になっているという事実があります。

安全のための確認作業はいくらやってもやり過ぎにはなりません。自分が事故を起こさないことが確信できるまで何度でもしつこく安全確認をするようにしましょう。

実際に事故を起こして困るのは自分なのですから。

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