頭の悪い人間が事実を事実として受け入れられない現象を解説

頭の悪い人の特徴は数多くありますが、「すでに明らかになっている事実を純然たる事実として受け入れられない」という特徴があります。

今回は、なぜ彼らが事実を受け入れられないかを調べた結果をまとめした。

事実を受け入れられないのは「認知的不協和」によるもの

事実を受け入れられない心理状態は「認知的不協和」という言葉で説明ができます。

認知的不協和

人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す。人はこれを解消するために、自身の態度や行動を変更すると考えられている。

有名な例で言うとイソップ物語の「キツネと酸っぱいブドウ」が挙げられます。

酸っぱいブドウ

お腹を空かせた狐は、たわわに実ったおいしそうな葡萄を見つけた。食べようとして懸命に跳び上がるが、実はどれも葡萄の木の高い所にあって届かない。何度跳んでも届くことは無く、狐は、怒りと悔しさから「どうせこんな葡萄は酸っぱくてまずいだろう。誰が食べてやるものか」と負け惜しみの言葉を吐き捨てるように残して去っていった。

(解説)
自分のものにしたくてたまらないにもかかわらず、努力しても到底かなわない対象である場合、人はその対象を「価値の無いもの」「自分にふさわしくないもの」と見なそうとし、それをあきらめの理由として納得し、心の平安を得ようとするものである。

wikipediaより引用

このように、

①自分はあの美味しそうなブドウを手に入れて食べたい

②自分はブドウにはどうやっても手が届かない

という相反する事実が自分の中に混在する場合、人は自分の中に矛盾を抱えることとなり、それが心理的不安状態を作り出します。

そしてその不安状態を解消するために

①自分はあの美味しそうなブドウを手に入れて食べたい

①’あのブドウは大して美味しくもないから自分は別に食べたいとは思わない

というふうに①の事実を捻じ曲げて新たな認知を作り出すことによって解消しようとするのです。

これが認知的不協和です。

認知的不協和に陥った人の選択肢

認知的不協和に陥った場合、対処法は大きく分けて二つです。

1.認知をゆがめて正当化する

大多数の人が取る選択肢がこれです。先ほどのブドウを酸っぱいものだと見なして立ち去ったキツネのように、

②自分はブドウにはどうやっても手が届かない

という事実から目をそらすために

①’あのブドウは大して美味しくもないから自分は別に食べたいとは思わない

という認知を新たに作り出すことによって心理的な不安状態から逃れようとする方法です。

しかしこの方法は心理的矛盾状態から逃れることはできますが、結局何も解決していないという問題があります。

頭の悪い人は問題を直視すること、それに伴う不安状態を極度に嫌うあまり、認知を歪めて自分を正当化することしかできないのです。

そうやって問題を見て見ぬふりをして解決を先延ばしし続けるので、頭の悪い人の人生はいつまで経っても一向に良くならないのです。

2.事実を受け入れて行動や考え方を変える

そしてもう一つの選択肢こそ「事実を認めて行動や考え方を改める」という方法です。

実は、事実を事実として認めるだけでも相当な勇気と非凡な賢さが必要です。

前述の通り、大多数の人は自分にとって都合の悪いことが事実として認めようとせず、認知を捻じ曲げてでも何とか自分を正当化しようとするだけだからです。

あらゆる改善は現状を事実として受け入れなければ始まりません。自分にとって都合の悪いことも含めて事実を受け入れられる人だけが物事を良い方向に変えていけるのです。

この選択肢にたどり着くためにはある程度の賢さと、事実を事実として受け入れられる器量・勇気が必要なのです。

よくある認知的不協和の例

タバコを止めない人

喫煙者を見ると、彼らが数多くの認知的不協和抱えていることがよく分かります。喫煙者には数多くの都合の悪い事実があります。

①私(喫煙者)はタバコが吸いたくてたまらず、普段から喫煙している

②タバコは体に悪い
➂タバコは値上がりしている
④喫煙者はマナーが悪く、迷惑な存在である
⑤受動喫煙等により、健康被害やそれに伴う医療費高騰などの問題を引き起こしている

非喫煙者は②~⑤の事実の事実を喫煙者にぶつけることによって喫煙をやめさせようとします。確かにそれらの事実は①の事実に対する否定的事実となっており、喫煙者の心の中で認知的不協和状態を作り出します。

そのため喫煙者はこの認知的不協和を解消するべく、詭弁や言い訳を弄することによって認知を歪めます。喫煙者のよくある詭弁として以下のような言い訳が挙げられます。

②タバコは体に悪い→自動車の排気ガスの方が体に悪い!

➂タバコは値上がりしている→税収に貢献しているからむしろ感謝されるべき!

④喫煙者はマナーが悪く、迷惑な存在である→マナーが悪いのは一部の人間!。他にもマナーの悪い奴はいる!

⑤受動喫煙等により、健康被害やそれに伴う医療費高騰などの問題を引き起こしている→タバコを吸ったって寿命は大して変わらない!むしろタバコを止めたらストレスで早死にする!

このように、頭の悪い人間は論点をずらすなどして、反論にすらなっていない屁理屈で事実を誤魔化そうとするのです。

ダイエットできない人

ダイエットができない人も認知的不協和を抱えています。

①自分は太り過ぎているので痩せる必要がある

②痩せるためにはある程度運動したり、食事制限をする必要がある(ただし、運動や食事制限はある程度の苦痛や心理的犠牲を伴う)

痩せるためには運動や食事制限をすれば良いというのは既に明らかになっている事実です。したがって痩せたいのなら素直に運動や食事制限に励めばよいのですが、ダイエットできない人はそれに伴う苦痛に耐えられないので、事実を捻じ曲げようとします。

②痩せるためにはある程度運動したり、食事制限をする必要がある

➂少しくらい食べたり運動をさぼっても痩せられる!
④痩せられるかどうかは遺伝で決まっているから努力しても無駄!
⑤たまにはご褒美が必要だから今日は運動や食事制限の必要はない!

といった具合に、自分に都合のいいように考えることによってダイエットの苦痛を避けようとするのです。

そうやっていつまで経っても

①自分は太り過ぎているので痩せる必要がある

という事実に対して真剣に向き合わないので結局いつまで経っても痩せられないのです。

勉強しない人

何の勉強もしない人も認知的不協和を抱えています。

①将来的に成功したかったらある程度の賢さが必要で、そのためには何かを勉強する必要がある。

②自分にとって勉強は面倒くさいのでやりたくない

①は純然たる事実ですが、②の事実がそれに対する否定的な事実となっています。それを誤魔化すために①の事実を捻じ曲げようとするのです。

①将来的に成功したかったらある程度の賢さが必要で、そのためには何かを勉強する必要がある。

➂勉強しなくても成功した人間はいる!
④勉強勉強じゃつまらない人間になるからダメ!
⑤勉強以外にも大切なことがある!

このような認知を新たに作り出すことによって

①将来的に成功したかったらある程度の賢さが必要で、そのためには何かを勉強する必要がある。

という事実から目を背けようとするのです。

そうやっていつまでも事実から目をそらし続けるので、「将来的な成功がいつまで経っても手に入らない」という最も不都合な事実に直面することになるのです。

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